日々気になったもの、おすすめなど…
永井荷風の代表作のひとつ。
フランスでの様々な出来事を書いています。
一応彼の作品の中で刊行三冊目になりますが、発刊直前に発禁(1909年)。
理由は公衆風俗を壊乱する可能性があるから。
フーゾク的なものから近代日本への絶望まで。
当時の日本の情勢を顧がみれば至極当然の処置だったのだろうと思います。
そして人々の目に触れることになるのは約60年後、1968年の事になります。
まあこれは初版本の話で『新編 ふらんす物語』(1915年)などなど復元が試みられたものの、削除・修正の跡がかなり見受けられるようです。
それにしてもすごい。すごいぞ永井荷風。笑

外国文化への精通度がとにかくすごいです。いくら渡航の経験があったといっても、あの時代でここまで外国文化に精通していた人はそうそういないでしょう。(上田敏とか森鴎外のが上でしょうが…)
特にクラシック音楽・オペラを好み、深い深い造詣を持ち合わせていた彼は自分で『葛飾情話』というオペラを製作するほど。笑
彼のその方面の評論や随録を読めばその精通っぷりが分かります。圧巻。
かなりの偏奇者だった彼は、生涯その伊達気質を通したといいます。それも深い知識と経験、透徹した見方・考え方を持ち合わせていた彼だからこそというか彼ならではの生き方だったのでしょう。
ふらんす物語@Amazon
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フランスでの様々な出来事を書いています。
一応彼の作品の中で刊行三冊目になりますが、発刊直前に発禁(1909年)。
理由は公衆風俗を壊乱する可能性があるから。
フーゾク的なものから近代日本への絶望まで。
当時の日本の情勢を顧がみれば至極当然の処置だったのだろうと思います。
そして人々の目に触れることになるのは約60年後、1968年の事になります。
まあこれは初版本の話で『新編 ふらんす物語』(1915年)などなど復元が試みられたものの、削除・修正の跡がかなり見受けられるようです。
それにしてもすごい。すごいぞ永井荷風。笑
外国文化への精通度がとにかくすごいです。いくら渡航の経験があったといっても、あの時代でここまで外国文化に精通していた人はそうそういないでしょう。(上田敏とか森鴎外のが上でしょうが…)
特にクラシック音楽・オペラを好み、深い深い造詣を持ち合わせていた彼は自分で『葛飾情話』というオペラを製作するほど。笑
彼のその方面の評論や随録を読めばその精通っぷりが分かります。圧巻。
かなりの偏奇者だった彼は、生涯その伊達気質を通したといいます。それも深い知識と経験、透徹した見方・考え方を持ち合わせていた彼だからこそというか彼ならではの生き方だったのでしょう。
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